電話は誰とでもすぐに話ができ、情報を瞬時にやりとりできる便利なツールです。普段、私達(以下きこえる人)は当たり前のように使っていますが、聴覚障がい者や発話に困難を抱える人々(以下きこえない人)にとっては、そのままでは使えない不便な存在でもあります。そこで登場したのが「電話リレーサービス」です。このサービスは、きこえない人も電話を通じて自由にコミュニケーションを取ることができる画期的な仕組みです。
今回は、この「電話リレーサービス」についてご紹介したいと思います。
■電話リレーサービスとは?
電話リレーサービスは、文字通り「リレー」のように情報をつなぐ役割を果たします。きこえない人は手話や文字を使ってオペレーターにメッセージを送り、オペレーターがそのメッセージを音声で相手に伝えます。逆に、相手の音声を文字や手話に変換してユーザーに伝えることも可能です。通訳のような役割を果たし、コミュニケーションの橋渡しを行います。
例えば、きこえない人が友人や家族に電話をかけたいとき、通常の電話では音声での会話ができないため困難と感じます。しかし、電話リレーサービスを利用すれば、オペレーターを介してスムーズに会話が成立します。これにより、仕事の連絡や日常のちょっとしたやり取りも円滑に行えるようになります。
■電話リレーサービスの利用方法
電話リレーサービスを利用するためには、きこえない人は事前登録が必要となりますが、きこえる人は事前の利用登録など必要ありません。通常の電話と同じように着信があり、また発信することができます。
【電話を受ける時】
①着信
固定電話または携帯電話に、通常の電話と同じように着信があります。
②通訳オペレーターからの案内
電話と受けると、通訳オペレーターから、「こちらは電話リレーサービスです。耳の聞こえないかたなどからのお電話を通訳しております。双方のお話を全て通訳いたします。」という案内があります。
③通話
通訳オペレーターがきこえない人の手話や文字による発話を音声に通訳し、受け手側であるきこえる人に伝えてくれます。きこえる人が話した内容は、通訳オペレーターが文字や手話に通訳してきこえない人に伝えますので、いつもの通話と同じように応答して大丈夫です。
④終了
用件が済んだら、通常どおり電話を切ります。なお、電話を受ける側には金銭的な負担が発生することはありません。また、通訳オペレーターは通話内容をそのまま通訳しますので、代わりに交渉したり、用件を済ませたりすることはできません。
【電話を受ける時】
きこえない人に電話をかける場合も、通常の電話と同じです。電話リレーサービスに登録している人は、IP電話と呼ばれる050から始まる11桁の電話リレーサービス用の電話番号を保有しています。その番号に電話をかけると、自動的に通訳オペレーターにつながります。発信者側はIP電話へ発信する際と同じ通話料金が適用されます。
電話リレーサービスは、まだまだ認知度が低く、いたずら電話と思って切ってしまう方もいるとのことです。人と人をつなぐ架け橋となる、画期的なサービスですので、今回ご紹介させていただきました。誰でも、どんな状況でも、声を届けることができるこのサービスがもっと広がり、より優しい社会になっていったらいいなと思います。
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ハッピーレディーつぶやき☺
こんにちは!この間ついにパラリンピックも終わってしまいましたね…パラリンピックは一部の競技しかテレビで放送されない(涙)ので、観たいものに関しては公式動画サイトで観ることもあり…ゴールボールという競技を観ました。この競技は、視覚障がいのある選手が鈴の入ったボールを互いに投げ合い、得点を競うチームスポーツなのですが、今回のパラリンピックで初めてこの競技を知りました。音でボールの位置を把握して相手の得点を防ぐ選手の姿が印象深く、何故ほとんど防げるのか、不思議でたまりませんでした…!
今回のオリンピックもパラリンピックも見ごたえが抜群でした…
何度涙したことか…(笑) また4年後のオリンピックとパラリンピックを楽しみに過ごしていきたいと思います!