福祉施設の現場で、“香り”が認知症ケアの新たな扉を開く存在として注目されています。認知症の患者で約7割を占めるアルツハイマー型は、初期症状として嗅覚機能の低下がみられるとのことです。近年の研究では、脳に繋がる嗅神経の活性化が認知症予防や改善に役立つ可能性があることが明らかになってきています。そこで今回は、福祉施設様でも取り入れられる、アロマセラピーについてご紹介いたします。
■アロマセラピーとは
アロマセラピーとは、植物から抽出した天然の香り成分(精油)を用いて、心身のバランスを整える療法です。アロマの利用により、認知症の行動・心理症状である興奮状態や不穏、睡眠障害などの改善が期待できるとされています。
■アロマが認知症に効果的な理由
アロマが認知症に有効とされているのは、嗅神経を刺激することが、脳の活性化促進につながるためです。
認知症は、脳の神経細胞が減少や破壊することで発症し、脳が委縮して機能が低下することで起こります。脳内の神経細胞には、一度壊れると再生できないものが多くありますが、海馬と嗅神経は再生能力を備えているため、アロマの香りで嗅神経を刺激して海馬で新たな神経細胞の生成を促すと、認知症予防や改善につながるとされています。
■アロマの種類や効果
アロマには様々な種類がありますが、認知症予防や改善に効果があるとされているものをご紹介いたします。
①レモン
フレッシュな香りで心身を活性化してくれ、鎮静効果に役立つとされています。集中力の向上も期待できるので、昼間に使用することがオススメです。
②ローズマリー
記憶力、集中力、注意力を向上させる効果があります。また、眠気をスッキリさせたい時にも役立ちますので、昼間に使用することがオススメです。
③ラベンダー
ストレスの緩和や気分の安定、筋肉の緊張を和らげるなどの効果があります。副交感神経を優位にするため、就寝前に使用することがオススメです。
④スイートオレンジ
ストレス軽減やリラックス効果、消化促進作用などがあります。また、抑うつ症状を軽減させる効果もあります。就寝前に使用することがオススメです。
■アロマの種類や効果
◎空間全体への香りづけ
リビングや機能訓練室など、日中の活動スペースにディフューザーを設置し、朝は覚醒を促す香り(ローズマリー、レモンなど)を使用。夕方以降は、穏やかに過ごせる香り(ラベンダー、ローズマリーなど)に切り替え、自然な生活リズムをサポートします。
◎個別ケアに香りを活用
「お風呂を嫌がる方に、好みの香りを使って気分を整える」「不安が強い方に、アロマストーンで個人用の香りアイテムを」など、利用者一人ひとりに合わせた香りの使い方も有効です。
◎スタッフによるハンドトリートメント
アロマオイルを使ったハンドマッサージは、リラクゼーションと同時に触れ合いの時間として信頼関係を深める手段になります。
■アロマの種類や効果
※精油の濃度に注意
高濃度の香りは、不快感や刺激を与えることもあります。基本は1%以下の低濃度で使用しましょう。
※持病や薬との相互作用
てんかん、喘息、心疾患のある方には使用を控えるべき香りもあります。医療職との連携が必要です。
※精油の品質に注意
雑貨用ではなく、医療・介護用として信頼できるブランドや商品を選びましょう。
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ハッピーレディーつぶやき☺
こんにちは!東京の桜はもうほとんど散ってしまっていますが、皆さん桜は満喫できましたでしょうか?東北地方などはこれから満開になる地域もあるみたいですね!
私もその1人なのですが、歳を重ねるごとにお花が好きになる人は多いなぁと感じます。子どもの頃はお花なんて全く興味のない女の子でした…笑
今回はアロマをご紹介しましたが、お花もリラックス効果や幸福感向上などの効果があります!自宅に生花を飾りたいと思ってずっと実行しておりませんが、今年は挑戦してみたいです✿