現在、世界人口の約15%が何らかの障がいを持って暮らしており、障がい福祉の在り方も国によって様々です。そこで今回は、高福祉国家といわれている『デンマーク』の障がい者サポートはどのようなものか、ご紹介させていただきます。
■デンマークの就労促進政策の方針
デンマークでは、企業に障がい者を雇用する義務や法定雇用率等は定められておりません。また、障がい者に対する公的な定義はなく、個人の抱える障がいが、生活を送るうえで妨げとなった場合に生じるハンディキャップを、障がいとみなしています。
ハンディキャップを補うサポートによって、機会均等を保障することがデンマークの障がい者施策の方針です。そして障がい者が積極的に社会参加できるような仕組みづくりも進められてきました。
中でも、賃金の補助金支給制度『フレックス・ジョブ』は、デンマークでいかに障がい者への雇用機会を設けられているかが良く分かる制度です。
■『フレックス・ジョブ』とは
労賃の3分の2ないし半分を国が負担することによって、障がい者が一般企業や公共機関の労働市場で継続して就労することを可能にする制度です。
例えば、障がいを理由に週に20時間しか働けない労働者がいたとします。その場合、企業は週20時間分の給与を労働者に支払い、デンマークのフルタイムと規定される週37時間労働からその時間を差し引き、残った17時間分の給与額が自治体から労働者に支払われます。そのため、パートタイムの勤務で、フルタイム労働をする健常者の給与と同等の報酬を受けることが可能となります。
また、障がいを理由に仕事の生産性が低くなる場合があります。例えば、週20時間勤務をしても、健常者の10時間分の成果しか出ないとします。その場合、企業が支払う報酬は10時間分で良く、自治体からの助成金が27時間分に増します。ですので、障がいを持つ労働者の受取額は変わらず37時間分となります。
フレックス・ジョブ制度により、デンマークの障がい者雇用の利用は大幅に改善されております。また、労働市場への参加が促進されたことにより、障がい者が体調や能力に応じた職に就きやすい環境が整い、障がい者年金の受給者は、年々減少しているといわれております。
ハッピーレディーつぶやき
こんにちは♪4月になり、新年度が始まりましたね。ようやく暖かくなり、過ごしやすくなったので、心機一転なにか始めようかな…と思い、早朝散歩をすることにしました!旦那さんの出勤時間に合わせ、5時45分自宅出発で毎日30分!と意気込んでいたのですが……
2日目で早くも起きれず、「明日は歩こうね」と、二度寝してしまいました・・・(笑)
まずは続けることが大事ということで、もう少しハードルを下げて、頑張ってみたいと思います(^^;)
さて、今回の通信では、世界の障がい者福祉についてご紹介いたしました。デンマークは税金が高い分、介護・福祉・教育…など、とても充実しているとよく耳にしますが、本当にたくさんの制度があり、驚きました。世界に視野を広げると、知らないことばかりですね・・・!