■長寿国のわりに短い…日本人の歯の寿命
健康的な食生活を維持するためには、80歳になっても自分の歯を20本以上保つことが推奨されています。しかし、現状では80歳の平均歯数は13.9本で、20本以上の歯を保っている人の割合は半数を下回っています。日本人の平均寿命が延びる一方で、歯の寿命も延ばすことが課題となっています。
■歯周病と体の深い関係
歯周病は、歯を支えている歯肉やあごの骨が徐々に破壊されていく病気です。日本では「歯周病」で歯を失う人が多くなってきており、とくに高齢になると歯周病で歯を失う比率が高くなります。歯周病は口の中だけの病気ではありません。歯周病は全身の病気と深い関わりがあり、なかでも注目されているのが歯周病とメタボリックシンドロームの関係です。近年のさまざまな研究から、(1)歯周病により噛む機能が低下すると肥満になりやすい、(2)歯周病の原因菌である歯周病菌が血管に入ると血糖値をコントロールするインスリンの働きが悪くなり、糖尿病を悪化させる、(3)逆に肥満や糖尿病の人は歯周病を発症しやすくしかも重症化しやすい、などメタボリックシンドロームと歯周病は、相互に影響し合いながら互いを悪化させることが分かってきています。
■全身の健康は歯の健康から
肥満や生活習慣病の予防のためには、色々な食べ物をバランスよく食べることが重要です。なんでもよく噛んで食べるためには、健康な歯が欠かせません。自分の歯で何でも噛めるということは、食生活を豊かにすると同時に、健康の維持・増進、病気の予防にも繋がります。
日本では、「80歳になっても自分の歯を20本以上保つこと(8020運動)」だけではなく、「60歳で自分の歯を24本以上保つこと」「40歳で自分の歯をすべて保つこと」も提唱されています。
歯が抜けるのは老化現象の1つと思われがちですが、歯周病を正しく予防・治療すれば、いくつになっても自分の歯を保つことが可能です。まずは、ブラッシングや生活習慣を確認してみましょう。
■歯を健康に保つコツ
・栄養バランスのとれた規則正しい食事を心がける
・何でもよく噛んで食べる
・毎食歯を磨き、1日1回より丁寧にブラッシングする
・歯科で定期的に歯石を除去する
・虫歯を放置せずに治療する
■オーラルフレイルについて
「オーラルフレイル」という言葉を聞いたことはありますか?オーラルは「口腔」、フレイルは「虚弱」を意味し、「口を介した体の衰え」のことを言います。この「オーラルフレイル」とは、健康と機能障害との中間にあり、早めに気づき適切な対応をすることでより健康に近づきます。
「オーラルフレイル」の始まりは、滑舌低下、食べこぼし、わずかなむせ、かめない食品が増える、口の乾燥等ほんの些細な症状であり、見逃しやすく、気が付きにくい特徴があるため注意が必要です。
■オーラルフレイルを予防するには
「かむ力」「飲みこむ力」「話す力」この3つの力を衰えないようにすることが大切です。しっかり噛むことのほかに、会話を楽しみ口の周りの筋肉を鍛えることが予防に繋がります。歌を歌ったりお口の体操もおすすめです!
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ハッピーレディーつぶやき☺
皆さんこんにちは!6月には歯と口の健康習慣(毎年6/4~6/10)があるので、今回は歯と健康についてご紹介させていただきました。美味しく楽しく過ごすためには、歯の健康がとても大事ですね!食事が美味しいとガツガツよく噛まずに食べてしまうのですが…急がなくても料理は逃げないので、よく噛んで食べることを少しでも意識していこうと思いました!